Windows 10 Proには「リモートデスクトップ」という機能がありますが、Home版にはありません。
同等の機能として「Google Chrome リモートデスクトップ」がありますが、その他の解決手段としてアプリ「RealVNC」を紹介します。
概要
どんなアプリか?
ざっくりいうと、あらかじめサーバ用アプリがインストールされた端末を、クライアント用アプリがインストールされた端末から、ネットワーク経由でGUI操作できるようにしたアプリです。
RealVNCの機能的な特徴は、LAN内だけでなく外出先からインターネット経由で、めんどうな設定なしで使えることです。
複雑なルータの設定をしたり、ルータの買い替えをする必要もありません。
また、個人使用の範囲では無料で使えます。
ただし、ReanVNCのアカウントを作成する必要があります。
最近ユーザが増えているIPv4 over IPv6(transix、Ds-Lite)環境でも、面倒な設定なしで使用可能です。
回線速度が速いIPv4 over IPv6を使いたいけど、リモートアクセスができなくなるので踏み切れない人にとっての解決手段になります
どんな環境で使える?
マルチプラットフォームに対応していますので、例えば自宅のWindowsを外出先のiPad(iOS)から操作する、といったこともできます。
似たようなVNCなんとかっていうアプリとの違いは?
VNCという名前がついたアプリはたくさんありますが(TightVNC、TigerVNC、UltraVNCなど)、もともとはVNCというアプリだったのが派生したものです。
WikipediaにVNCとRealVNCの関係についての記載があるので、そのまま引用します。
VNCは1999年に開発されたソフトウェアだが、開発者が所属するAT&T ケンブリッジ研究所の閉鎖に伴いオリジナルのVNCは開発停止。 しかしその後この開発メンバーが新会社を立ち上げ新版を公開、これがRealVNCであり現状の正統なVNCである。

Virtual Network Computing - Wikipedia
手順
サーバ側PCの設定
ここでは、サーバ用の端末としてWindows 10 Homeを使った例として説明します。
サーバ用アプリのインストール
全15Step
Step 1
Step 2
以下の図のようにページが開いたら、①の「Download VNC Server (バージョン番号)」をクリックしてインストールファイルをダウンロードします。

Step 3
インストールファイルのダウンロードが完了したら、ダブルクリックして開きます。

Step 4
インストールプログラムが起動したら、画面の表示に従って、基本的にはそのままでインストールを続けます。






Step 5
以下のように「Finish」のボタンが表示されたら、クリックをしてインストール完了です。

Step 6
画面上に以下のような「VNC Server – Licensing」が表示されているはずなので、矢印の「Don’t have an account?」という文字をクリックして、アカウント作成の画面を表示します。

Step 7
以下のようにアカウント作成画面が表示されたら、①にメールアドレスを入れて、②のチェックを付けてから、③の「Next」をクリックします。

Step 8
以下のように新規アカウント作成画面が表示されたら、次のように入力します。
- ①メールアドレス:認証メールが届きます
- ②パスワード:自分で付けますが、忘れないように
- ③名前:適当でいいです
- ④ユーザー区分:「personal use」にチェックを付ける
- ⑤電話番号:適当でいいです
- ⑥国:「Japan」を選ぶ
- ⑦年齢確認:「I am over the age 16」にチェックを付ける
- ⑧規約:「I’ve read and accept the T&Cs」にチェックを付ける
最後に、⑨の「Sign up」をクリックします。

Step 9
以下のように認証メールが届いたら、「VERIFY EMAIL」をクリックします。

Step 10
以下のように「Email verified」が表示されたら、認証完了です。
矢印の「Got it」をクリックして閉じます。

Step 11
画面上に表示したままの「VNC Server – Licensing」のEmailとPasswordに、先ほど登録したものを入力して、「Sign in」をクリックします。

Step 12
以下のように「Choose subscription(プラン選択)」が表示されたら、①の「Home subscription (strictly non-commercial use only)」を選んでから、②の「Next」をクリックします。
Home subscription (strictly non-commercial use only)
= ホームサブスクリプション(完全に非商用利用のみ)

Step 13
以下のように「Specify VNC password」と表示されたら、このPCにアクセスするときのパスワードを設定します。
なお、セキュリティのために、RealVNCのアカウント作成時にもパスワードを設定したものとは、必ず別のものにしてください。

Step 14
以下のように「Apply changes」と表示されたら、①のコンピュータ名を必要に応じて変更してから、②の「Apply」をクリックします。

Step 15
以下のように「Complete operation」が表示されたら、ReanVNCサーバの設定完了です。
ここで設定したPCは、RealVNCクライアントからリモートデスクトップで操作可能です。
また、画面上に表示されているように、PCにスリープの設定がされている場合はリモートデスクトップが使えないので、スリープを解除してください。
「Done」をクリックして画面を閉じます。

クライアント側端末の設定
ここでは、クライアント用の端末としてWindows 10 Homeを使った例として説明します。
クライアント用アプリのインストール
全5Step
Step 1
Step 2
以下のようにページが開いたら、①の「Download VNC Viewer」をクリックしてインストールファイルをダウンロードします。

Step 3
インストールファイルのダウンロードが完了したら、ダブルクリックして開きます。

Step 4
インストールプログラムが起動したら、画面の表示に従って、基本的にはそのままでインストールを続けます。





Step 5
以下のように「Finish」のボタンが表示されたら、クリックをしてインストール完了です。
インストールの説明はここまでです。
実際の使い方は、次の章に続きます。

クライアント側端末からサーバ側PCにアクセス
全7Step
Step 1
Windowsのスタートメニューから、VNC Viewerを起動します。
スタートメニューの「RealVNC」フォルダの中の、「VNC Viewer」です。

Step 2
最初の起動のときは以下のような画面が表示されるので、「GOT IT(了解)」をクリックします。

Step 3
以下のようにVNC Viewerが起動したら、右上の「Sign in…」をクリックします。

Step 4
以下のように「Sign in」の画面が表示されたら、①に先に登録したVNCのメールアドレスとパスワードを入れて、②の「Sign in」をクリックします。

Step 5
サインインに成功すると、以下の画面のようにVNC Serverがインストールされて起動中でありアクセス可能なPCの一覧が表示されます。
では、以下の画面の矢印で示した「M715Q」というPCをクリックしてアクセスしてみます。

Step 6
以下のようにアクセス認証の画面が表示されたら、このPCにアクセスするとき用に設定したパスワードを入力して、「OK」をクリックします。

Step 7
アクセス認証にパスすると、以下のようにリモートデスクトップが表示・操作できます。
細かい使い方は使っているうちにわかるので省略します。

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